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2026.06.12 髙井 清司|ガバナンス・コンプライアンスとは

「語り合い」がより良いKPIを創ります!

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラスト専門家 ガバナンスコンサルタント髙井清司先生ブログ

第53回テーマは『「語り合い」がより良いKPIを創ります!』です。

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髙井先生ブログ顔写真

 

― KPIは管理のためではなく、目標達成のためにある ―

 

ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井です。

今回は、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)について、私自身の経験や経営改善の現場で学んだことをお話ししたいと思います。

KPIという言葉はよく耳にしますが、単なる「数字の管理」と捉えられているケースも少なくありません。しかし、本来のKPIは、組織が目指す姿に向かって進んでいるかを確認するための重要な経営ツールです。

そして私は、良いKPIをつくるために最も重要なのは、関係者同士がしっかりと「語り合うこと」だと考えています。

 

 

KPIの前に、まずはビジョンを語り合う

私が経営改善のお手伝いをする際、最初にお聞きするのは、どんな会社を目指したいのですか?という質問です。

いきなり数字や目標の話から始めることはありません。

まずは経営層や管理職、場合によっては現場の皆さんも交えて、会社の将来像について率直に語り合います。

その際、私は次の6つの視点を意識するようお願いしています。

・羅針盤(経営の方向性)

・成長

・変革・体質強化

・社会性

・夢

・人間性

ビジョンが共有されていなければ、どれだけ立派なKPIを設定しても形だけのものになってしまいます。

 

 

経営改善は「二つの語り合い」から始まる

経営改善には、特に重要な二つのテーマがあります。

① 方針・計画体系をつくる

ビジョンから長期計画、年度計画、部門計画、個人計画へと落とし込んでいくプロセスです。

・ビジョン

・長期計画

・年度計画

・部門計画

・個人目標

この流れが整理されて初めて、何を目標にすべきかが明確になります。そして、その達成状況を確認するための数値指標がKPIです。

重要なのは、計画を「やらされるもの」ではなく、「自分たちで作り上げたもの」にすることです。そのためには、全員参加型の議論、つまり「語り合い」が欠かせません。

 

② 公平・公正な人事制度をつくる

もう一つは、頑張った人が正当に評価される仕組みです。どれだけ良い目標やKPIがあっても、努力が適切に評価されなければ、組織の活力は生まれません。

これもまた、ガバナンスの重要な要素です。

 

 

製造業におけるKPIの考え方

私は40年以上製造業に携わってきましたので、製造業を例に説明します。

目標とKPIの違いを簡単に言うと、

・目標=ゴール

・KPI=ゴールまでの進捗を測る指標

です。

 

例えば、

目標

・売上向上

・利益向上

・生産性向上

 

KPI

・稼働率

・不良率

・納期遵守率

・設備停止時間

 

などが挙げられます。

大切なのは、活動施策とKPIがきちんと結び付いていることです。活動した結果がKPIに表れ、その結果を分析しながら改善につなげる。これがPDCAサイクルの基本です。

 

 

良いKPIは「語り合い」から生まれる

私は、多くの企業でKPIづくりをお手伝いしてきましたが、共通して感じることがあります。それは、KPIは会議室で一人が考えるものではなく、現場を交えて語り合う中で磨かれるということです。

関係者が集まり、

・本当に重要な指標は何か

・何を改善したいのか

・誰が何を担当するのか

を率直に議論する。

その過程で5W1Hが明確になり、実効性の高いKPIへと育っていきます。

 

 

KPI運用のヒントは「警戒域管理」

管理職の皆さんは日々忙しく、すべてのKPIを細かく管理するのは現実的ではありません。

そこで私がお勧めしているのが、「警戒域管理」という考え方です。

例えば、

・KPI目標値 ±α% の範囲内なら現場に任せる

・範囲を超えた場合のみ重点フォローする

という方法です。

管理職は限られた時間を、本当に対応が必要な課題に集中できます。これは権限委譲と管理強化を両立する方法として、多くの企業で効果がありました。

 

 

私が最も重視するKPI

数ある指標の中で、私が最も重要だと考えているのは、付加価値生産性です。

現役時代には、生産性向上を専門に担当するスタッフを配置したこともありました。企業が持続的に成長するためには、「限られた時間で、どれだけ高い付加価値を生み出せるか」が重要だからです。

ただし、生産性向上も数字だけを追えばよいわけではありません。現場が納得し、改善に主体的に取り組むことが不可欠です。

そのためにも、やはり「語り合い」が重要なのです。

 

 

おわりに

KPIは、単なる管理のための数字ではありません。組織の目標を実現するための道しるべです。

そして、良いKPIは管理職が一人で決めるものではなく、

・ビジョンを語り合い

・計画を語り合い

・現場と語り合う

そのプロセスの中から生まれます。

私は、経営改善の現場で何度もその効果を見てきました。だからこそ、「語り合うこと」が、経営改善のための最も強力なツールだと考えています。

 

 

次回は、今回少し触れた「付加価値生産性」について、さらに詳しくお話ししたいと思います。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井でした。

 

ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント

髙井 清司

 

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