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2025.10.10 髙井 清司 | ガバナンス・コンプライアンスとは

[37] 実効のあがる業績評価ルールを作りましょう

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラスト専門家 ガバナンスコンサルタント髙井清司先生ブログ

第37回テーマは「実効のあがる業績評価ルールを作りましょう」です。

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20251010_334番_実効のあがる業績評価ルールを作りましょう

 

 

 

 先回は、会社をより良くする「面談」について持論を書きました。今回は、「面談」を実施した「業績評価」について制度、ルールの整備も含めて述べたいと思います。

 

≪業績評価で大切なこと≫

 皆さんは、業績評価をする上で一番大切なことは何だとお思いですか?私は、聞かれたら、「公平公正」ですねと答えています。頑張った人がきちんと評価される環境でないと、人は力を発揮できないと思いますし、やる気がでないのではないかと思っています。では、公平公正の環境とはどうやって作るのでしょうか。以下、そのポイントについて私見を述べてみます。
その前に、公平と公正を検索してみましょう。いくつかの説明が出てきました。私の感覚にフィットしたのは次の2つ。

 

・個人の能力や貢献に応じた適切な報酬や評価をするという文化があること。

・全ての人を同じように扱うこと、差別やひいきをせず、皆を同じように取り扱うことができている。

 

 それと、「公平公正」を実践する上で、気になることが一つあります。「減点主義」が強い会社も多いことです。「加点主義」も加え、一度、失敗しても「敗者復活」できる環境であれば、より多くの人が頑張るのではないでしょうか。私からの問題提起です。

 

≪ルールづくりの流れ≫

評価というのは人が人を評価する訳ですから、常に絶対に正しいことはないのですが、正しい評価を実施するためのルールが必要です。評価とは、優劣をつけること、差をつけることです。これは教育ではなかなかトレーニング出来ないビジネスマンとしてのコモンセンスの一つですね。そのコモンセンスを磨くのもよいルールがあればカバーできるのではと思います。そして、評価のルールは、評価する人もされる人も同じ理解をしていることが前提です。では、どういうルールが必要でしょうか。私は次のような流れで進めればいかがですかとお話しています。

 

① 現状把握、

② 創る業績評価制度の全容(フレーム、骨子)を作る、

③ 現状を勘案しながら、創り上げる内容を複数案用意する、

④ 関係者の議論を通じて方向性を決める、

⑤ 実行計画を作り、社内承認を経て、活動スタート、

 

こんな流れかなと思います。①~⑤の留意する点、ヒント等を追記してみます。

 

現状把握

次のような確認を関係者で行うことからスタートします。

 

□業績評価のルールは会社規程の項目として入っているかどうか。

□業績評価の為の帳票(自己申告表とか私の目標シートのようなもの)があるかどうか。

□面談は実施されているか否か。面談は目標管理と連動しているか否か。面談では帳票を書かせ、それを活用しながら実施しているかどうか。年何回、面談を実施しているかどうか。

□職能等級基準のようなものはあるかどうか。

□昇格の試験はあるかどうか。等

(思いつくまま、ランダムに書いてみました。まあ、この程度で十分かなと思います。)

 

②業績評価制度のフレーム

・①の現状把握したところで、関係者でどの程度の制度を作るか。関連するルールも含めてどこまでの範囲にするか等を決めます。私は3年かけて作り上げることをお勧めしていますが、業績評価の実施は、初年度から行い、年々、実施する項目を増やしたり、レベルを挙げたりしていき、3年で完成するのがいいと思っています。

・同一等級の評価ですが、通常5段階(1:2:4:2:1)にしている会社が多いと聞いていますが、3段階(2:6:2)でスタートしてもいいと思います。大切なことはこの比率を守ることです。2:6:2と決めておきながら、1:8:1とか0:10:0といった状況はよく見ます。つまり、評価が甘くなったり、波風立てないよう、差をつけないようにしているということですね。いかに、公平公正に評価をして差をつけることがポイントだと思います。若い頃、評価結果で、100円の基本給に差がついたことに悔しがったことを覚えています。それと、正規分布というか、平均すると中央値になるというようにしておかないと会社の利益計画の中の労務費の管理がうまくマネージできなくなる可能性がありますから、ご注意を。

 

➂創り上げるコンセプト

・創り上げるコンセプトですが、次のように考えるとすべきことが見えてきます。

 

・業績評価される人は、きちんと評価できるような帳票(目標、実績、自己評価、次期への心構え等)に記入し、上司との面談を通じて、評価が実施される。評価に当たっては、評価者は「公平公正」に評価をする。その全体像はルールとして社内規程に残され、皆が閲覧できるそのルールは定期的に見直される。これが私の思うコンセプトですが、関係者で何度も議論をして詳細なルールに仕上げることが望ましいですね。労力を伴いますが、「公平公正」なルールがあるかないかでは先々、雲泥の差が生じると思います。

 

➃今後の方向性

・このパートでは、関係者とのブレーンストーミングで、この「業績評価」と関連する他の項目(計画体系、人事制度とか・・・)について、検討し、現状維持か、見直しを行うか、関連項目との関係をレベルアップを図るかどうか等をテーマとして議論を実施することは大切だと思っています。常にレベルアップすることを念頭に入れておくことですね。

 

⑤実行計画づくり

・①~➃までの議論の流れで決めたことを書き出し、関連性を明確にし、実施していく順序、優先順位等から「5W1Hの実行計画」を立案し、改善がスタートします。いい「業績評価制度」作っていきましょう。実行計画が出来たら、後は、いつも申し上げているPDCAを早く回すことです。

 

 

 今日もお読みいただき、ありがとうございました。今回は、「面談」を実施した後の「業績評価」について制度、ルールの整備も含めて私見を述べました。次回は「昇格・昇進」にスポットを当ててみたいと思います。ご期待ください。ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井でした。

 

 

ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント

髙井 清司

 

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安田真浪

 

 

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