2024.08.08 ガバナンス・コンプライアンスコンサルティング中堅企業五人衆課題解決髙井 清司
みなさんこんにちは、安田です。
トライアングル・トラストのスペシャル専門家チーム「五人衆」ブログ、
今回はガバナンスコンサルタント 髙井清司先生の第9回、テーマは「コンプライアンスの意識を高めよう(下請法)」です。
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ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井です。
先回は、コンプライアンスについて語ってみました。
今回も、引き続き、コンプライアンスその2として、“法令違反リスク”にスポットを当てたいと思います。
対象となる法律は、独禁法、消費者契約法、下請法等と言われています。
その中から“下請法”を取り上げましょう。
では、下請法をいつものようにネット検索してみましょう。
次のように出てきます。
『下請法とは、「資本力の大きな事業者が発注者(親事業者)」と「資本力の小さな事業者が受注者(下請事業者)」となる
取引において、親事業者が支払うべき下請代金の不当な減額や返品、支払いの遅延などを禁止する法律です。』
もう少し、具体的なやり取りを会話形式で調べてみました。
《具体的なやり取りの例》
・下請け代金の減額は、「売上が最近減っているから、値引きしてよ。(親)」とか、
・下請代金の支払遅延は、「毎月10日が支払日ですよね。まだ、入金されていないようなんですが…(下)」
「お客さんからまだ、支払いがないので、待ってくださいね。(親)」とか、
・買いたたきでは、「円安の影響で原材料価格が上がっています。価格の見直しをお願いします。(下)」
「こっちだって、値上げできてないんだよね。我慢してよ。(親)」
どうですか?
ありそうな会話のやり取りですよね。
他にも、受領拒否、不当返品などの違反があります。
強い立場の者が弱い立場の者に強いることは、先回取り上げたパワハラと共通です。
こんなことやってはいけないということは誰でも理解することです。でも、なくなりません。
人の性、業ですかね。
しかし、皆が努力すれば、減らすことができると思いますので、的確な対応策を実施することが大切ですね。
ここで、いくつかの対応策を列記しましょう。
これらの対応策は自分自身が実践してきたことでもありますね。
いくらでも語りますよ!また、ネットで検索すればびっくりするほど多くの情報が出てきますし、
本屋に行けば、コンプライアンスのコーナーはあるでしょう。
ざっと、このブログを読んで頂き、「うちの会社は対応策が不十分だとか何もやっていないんだ」と思われたら、
まずは、行動を起こしましょう。
このブログがその道標になれば有難いです。
1.コンプライアンスを根付かせるにはトップの覚悟!
・会社の規模が中小レベルだと日々の業務優先で会社基盤づくりは二の次にしてしまう傾向があると言われています。
コンプライアンスに限らず、会社の経営基盤を整備するのに一番力になるのは、トップが率先垂範して進めている姿です。
社員の方がついていきたいと思う姿です。このトップダウンは対応策の一丁目一番地だと言えます。
トップが方針として決められれば、会社として効率的に進めることができると思います。
2.法務担当はいますか?
・会社の規模が小さい場合、総務部に法務担当を置くことは難しいかもしれませんが、兼任ででも、
「私が法務担当です。」という人を作ることです。
コンプライアンスは、法令順守です。法律は世の中の変化に対し、変わっていきます。
だから、法令改正の情報を把握することが求められます。担当を置くことで、どうやったら、情報をキャッチできるかとか
どう最新にしておくことが可能になるでしょう。それと、こういう人を便利屋扱いでなく公平公正に評価することで、
仕事に対するモチベーションアップにも繋がります。
・以前に監査役だった頃、法務担当が定期的に関連法令の変更や対応策について相談や報告を受けていた記憶があります。
ご検討いただけばと思います。
3.社内規程やマニュアルを総点検しましょう。
・中小企業の経営診断の際、私は、チェックポイントとして社内規程の総点検を重点項目にしています。
これは1.で述べた法務担当の仕事にすべきと思います。
規程の整備やマニュアルの整備の優先順位は会社の業種や社員の方の取り組み状況によって、変わってきます。
数回の外部のコンサルとの話合いや議論を通じて効率的でかつ実効の上がる計画を作ることができると思います。
まずはPDCAのP作りですね。
4.コンプライアンスの相談窓口や意見箱を作りましょう!
・これは法令や会社ルールを守っていないのでは?違反か?と思ったら、皆さんはどういう行動をされますか?
このくらいなら目を瞑る?仲間と相談する?上司に相談する?様々ですね。しかし、窓口があれば相談し易いでしょうね。
匿名にするかどうかは会社によって状況は異なるでしょうが、十分な検討が必要です。
しかし、窓口や意見箱の設置はマストだと思います。
5.高すぎる計画立案はご用心!
・「PDCAのP作りが一番重要で良いPができれば全体の9割出来たと言える。」これは、若いころの私の上司の言葉。
これの意味するところは、高すぎる計画や不可能に近い目標設定は、どうしても達成しようとするあまり、
コンプライアンス違反に手を染めてしまうリスクが高くなります。
十分注意せねばならないポイントです。良いPについては、別の機会にお話ししましょう。
この5つの項目を実行してみませんか?パワハラ等の不祥事でトップが謝罪会見をテレビでよく見ますね。
後で謝罪するくらいなら、初めからすぐ間違いを認め改善の努力をすればテレビを見てる人もさほど嫌悪感を持たない
のではと思います。
しかし、現状はだいたい、後手に回り、なんで今まで隠したのか?等、不信感が募るばかり。
是非、コンプライアンスの基盤整備に着手しましょう。
いい会社になる必要なアクションです。私も何らかのお手伝いができると信じています。
さて、私が常勤監査役をしていた時は監査役協会の分科会に属していましたが、その仲間から「ダメな監査役」という
メモをもらいました。どなたの作かわからないそうですが、的を得ているなと思いました。
次の4項目です。
・「話を聞けない、聞かない」監査役
・「歩き回らない」監査役
・「怖くない」監査役
・「声をあげない」監査役
なんとなくわかりますよね。
また、今までお話ししてきたコンプライアンスの対応策に通じるところがあると思います。
参考にしていただければと。これの解説も別の機会で。
今回は、コンプライアンス違反の下請法について述べ、コンプライアンスの基盤整備のための対応策について述べてきました。
ご参考に頂ければと思います。
マンダラチャート ☜ ※大谷翔平(高1当時)が書いたオープンウィンドウ
さて、話は変わりますが、私は、日々、大谷翔平の大活躍で元気と勇気をもらっています。
大谷選手が高校生の頃、定めた目標の達成のための手段をまとめた「マンダラチャート」をご存じでしょうか。
次回は、ガバナンスについての考察を「マンダラチャート」も参考にしながら、お話ししたいと思います。
大谷選手の「マンダラチャート」は原田隆史氏の著書「一流の達成力」から引用しています。では、次回お話ししましょう。
今回もお付き合い頂き、ありがとうございました。ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井でした。
ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント
髙井 清司
▶髙井 清司 先生 プロフィール
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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント
安田真浪
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※安田がプロデュースする取組み、考察ページです。ご参考までにお読みください。
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