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2024.06.13 ガバナンス・コンプライアンスコンサルティング中堅企業五人衆内部統制髙井 清司

【ガバナンス・コンプライアンスとは⑤】海外勤務での出来事から・その1

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラストのスペシャル専門家チーム「五人衆」ブログを、3月2日から公開しています。

今回は、ガバナンスコンサルタント 髙井清司先生の「ガバナンス・コンプライアンス」第5回目、

テーマは、「海外勤務での出来事から・その1」です。

 

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ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井です。

今回は、予告しました海外勤務時の出来事や大切にしていたことをお話しします。

 

2024.6.13講師ブログ

この海外編は2回に渡ってお話し致します。

 

1.私にとっての海外での経験

・私は、入社8年経過した80年代半ばに6年半と、2003年から5年半の計12年、海外勤務を経験しました。

珍しいのは、欧州の同じ国に2度赴任したという点です。

普通、北米に行けば、次はアジアとか同じということは珍しかったですね、その会社では。業界は、自動車部品です。

同じ国に2度ということで、愛着が増し、第二の故郷的な感覚は今でもあります。

 

最初の赴任時は欧州ではまだ、生産事業はなく日本からの輸入で部品を欧州メーカーに納めること(OEM:直納)と

補修部品を市場に代理店経由で売る(AM:市販)2つの種類があり、私は、市販を担当していました。

 

当時の市販は補修部品だけで積極的に仕掛けることで拡販を狙うような商品でなく、受注時に短納期で納入できることを

目標にしており、そういった管理指標を用いていました。

 

しかし、私は、赴任数年前から仲間と温めていた考えがありました。

それは、欧州で全く需要がないとされていた後付けエアコン販売に取組むことでした。

市販ではどの地域でもエアコンが横綱だったことと、快適と感じてくれればたとえ寒い地域でも可能性はあると

考えたからでした。

 

拡販施策、商品化等、大変な苦労があったわけですが長くなってしまうので割愛します。

 

 

・赴任後、2年経ったときにグローバル市販営業会議が発足。

欧米中アジアの4地域の今後10年の戦略を発表することがテーマで、私が市販としての報告者になりました。

 

丁度、フィンランドという国で販売をスタートすることが決まったこともあり、10年後に5倍の売上にする

という強気な販売戦略を立て日本での報告に臨みました。

 

結果、上層部は「できっこない!」「もっと現実的な戦略にすべきだ!」と散々でしたが、

エアコンの拡販施策は推進することになりました。

 

そして、我々チームの頑張りもあり、欧州市販チームの売上は目標以上を実現しました。

目標達成時は、私は本社でしたが、

現地のローカルマネージャーに「おめでとう!」とお礼を言ったことを記憶しています。

 

上層部はみんな引退していますが、突飛なアイデアでも、十分話をまじめに聞いてあげないとチャンスは逃げてしまう

自分自身への教訓になりました。

 

 

2.エアコン拡販物語

・エアコンに取り組もうと考えた背景は上述の通りですが、私は、本社で欧州担当であったので、

もし、現地が取り組むのであれば、ローカルスタッフへの教育、製品設定、顧客へのアプローチ、拡販施策等、

組織を超えて、同じ思いを持った本社の仲間を作り検討していました。

チーム髙井ですね。

 

そして、進め方として目途がついた段階で、「自分に行かせてもらえませんか?」とアピールしたことから

この物語は始まりました。

 

 

・各国の車両販売代理店への訪問時にその気持ちを責任者に伝える行脚が始まりました。

イギリスではヒースロー空港からタクシーを使った際、

運転手が「このタクシーはエアコンがついている高級車なんだ!」と自慢していました。

ステータスなんですね。

 

しかし、装着されていないのは一目瞭然。

「いいね!」と返事しておきましたが、当時は、エアコンはベンツのSかBMWの7シリーズくらいしか

付いていませんでしたからね。

 

 

・10か国以上訪問した頃、北欧のフィンランドで、

「ここはエンジンをかけたら即発車しないといけない法律なんだ。フロントの曇りがすぐ取れれば

いいキャッチフレーズになるのになぁ。」と言っていて、

これだ!と思いましたね。純正の除湿効果を強調しよう!

 

これが奏功し、フィンランドでは初年度の300台を皮切りに翌年3千台になり、2年後には、1万台になりました。

その事例を代理店会議でアピールし、代理店間の競争意識も追い風となり、他国も急増。うれしい悲鳴でした。

 

仕事の内容も拡販からロジスティックに軸足が移るようになり、装着率アップで徐々に純正後付けから工場装着に移行し、

需要喚起のお役目は、終わりました。

 

暑くないから売れないということでなく、隠れた需要を発掘することで拡販できるということなんですね。

アイデアはどこにでも隠れている

 

好奇心を持ち、どんな意見もまじめに聞き、考えるということが大切だと思い知らされた、いい経験でした。

 

 

3.終わりに

・エアコン拡販を事例に私の経験を述べさせてもらいました。

いかがでしたか?参考になりましたか?

次回は、多くの国があり、多くの人種がいる欧州で日本流マネジメントがうまくいくかという点について書いてみます。

 

 

4.おまけ

・欧州では多くの国の人と会話する機会も多いです。

会話のネタとしてまずいアイテムもあるので注意が必要です。

日本にいても外国の方と話す機会も多いのではないでしょうか。

そこで、ちょっと古い本ですが、会話のネタに便利な本を紹介します。

 

おおばともみつ氏の「世界ビジネスジョーク集」です。ネットで見ると90円でした。

その中で一つだけ紹介しておきますね。

 

「完璧なヨーロッパ人」というものです。ブラッセルのグランパラスに絵葉書が売られてました。

15のイラストと簡単な単語が書かれています。

わかりやすく補足すると以下のようになります。長くてすみません。でも、使えますよ!

 

<完璧なヨーロッパ人>

完璧なヨーロッパ人は、イギリス人のように料理しなければならない

完璧なヨーロッパ人は、フランス人のように車を運転しなければならない

完璧なヨーロッパ人は、ベルギー人のようにいつも働いていなければならない

完璧なヨーロッパ人は、フィンランド人のように話好きでなければならない

完璧なヨーロッパ人は、ドイツ人のようにユーモラスでなければならない

完璧なヨーロッパ人は、ポルトガル人のように最新技術に詳しくなければならない

完璧なヨーロッパ人は、スウェーデン人のように融通がきかなければならない

完璧なヨーロッパ人は、リュクセンブール人のように有名でなければならない

完璧なヨーロッパ人は、オーストリア人のように忍耐強くあらねばならない

完璧なヨーロッパ人は、イタリア人のように抑制がきかなければならない

完璧なヨーロッパ人は、アイルランド人のように禁酒しなければならない

完璧なヨーロッパ人は、スペイン人のように謙虚でなければならない

完璧なヨーロッパ人は、オランダ人のように気前がよくなければならない

完璧なヨーロッパ人は、ギリシャ人のように用意周到でなければならない

完璧なヨーロッパ人は、デンマーク人のように思慮深くあらねばならない

 

話のネタとしては使えますよね。

では、次回は海外編その2をお届けします。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

 

ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント

髙井 清司

 

▶髙井 清司 先生 プロフィール

講師紹介

 

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髙井先生、ありがとうございました。

時代は変わっても、参考になる点はかなりあります。

先人先輩方の開拓が、次の世代の仕事に繋がっていることを痛感します。

次回「ガバナンス・コンプライアンスとは⑥」は、6月27日(木)です。

お楽しみに!

 

髙井先生に興味のある方は、トライアングル・トラストまでお問い合わせください。

info@triangle-trust.jp

 

トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント

安田真浪

 

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