2026.02.27 髙井 清司|ガバナンス・コンプライアンスとは
みなさんこんにちは、安田です。
トライアングル・トラスト専門家 ガバナンスコンサルタント髙井清司先生ブログ
第46回テーマは「こうすれば早期離職は防げるかも」です。
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― ガバナンスの視点から考える“採用と定着” ―
最近、「早期離職を何とか防げないか」という相談をよく耳にします。
私自身も、中小・中堅企業で経営アドバイスをしていた際に、このテーマで多くのご相談を受けました。
離職する社員からは、
「こんなはずじゃなかった」
「もっと事前に調べておけばよかった」
一方、企業側からは、
「もっと丁寧に説明すればよかった」
こうした声が聞かれます。
ここにあるのは、情報の非対称とコミュニケーション不足です。
そしてこれは、単なる人事の問題ではなく、ガバナンスの問題でもあります。
早期離職は“統制不全”のサイン
早期離職は、応募者と企業の双方にとって不幸な結果です。
採用コスト、教育コスト、組織の士気低下――経営への影響も小さくありません。
本来、ガバナンスとは
「組織の目的達成のために、透明性と説明責任を確保する仕組み」です。
採用段階での説明不足、
配属後の対話不足、
労働環境に対する改善努力の不足。
これらはすべて、内部統制の視点から見れば“改善対象”です。
【応募者側】自分の軸を持てるか
まず、応募する側が意識すべきことがあります。
・自分は将来どうなりたいのか
・この会社で何を実現したいのか
・自分の成長と会社の成長が重なるか
これを言語化できないまま入社すると、ミスマッチが起きやすくなります。
管理職の皆さんも、面接時に
「当社で何をしたいですか?」
と聞くだけでなく、その答えの具体性を見極めることが重要です。
【企業側】正直であることが最大のコンプライアンス
企業側が心掛けるべきことは明確です。
① 実情を正直に伝える
待遇や労働環境を曖昧にしたまま採用すれば、後に不信につながります。
短期的に人を確保できても、長期的な信頼は失われます。
② 配属は対話で決め、記録を残す
配属面談で本人希望を十分に聴く。
そしてその履歴を記録として残す。
これは後日のトラブル防止にもつながる、重要なコンプライアンス実務です。
③ 離職要因を経営課題として扱う
早期離職の背景には、次のキーワードがあることが多いと感じています。
・コミュニケーション(人間関係)
・社風(風通し)
・将来性
・コンプライアンス意識
・過度な長時間労働
これらは「個人の問題」ではなく、組織設計の問題です。
経営改善計画に織り込むべきテーマだと考えます。
管理職の役割は“風通し”をつくること
早期離職の多くは、最初の数か月の体験で決まります。
・本音で話せる上司がいるか
・相談できる雰囲気があるか
・将来像を描ける説明がなされているか
管理職の姿勢一つで、定着率は変わります。
これは単なる人間関係論ではありません。
健全な組織文化は最大の内部統制なのです。
人生百年時代とキャリアの自己責任
私自身を振り返ると、幸いにも良い上司や職場環境に恵まれました。
しかしそれは、ある意味「運」だったとも言えます。
今は人生百年時代。
第二の人生をどう生きるかを、現役時代から考える必要があります。
社員が自分の将来を描ける環境を整えることは、企業の持続的成長にも直結します。
キャリア面談やメンター制度などの仕組みづくりは、離職防止だけでなく、企業価値向上にもつながるのです。
おわりに ― 結局は「正直に粛々と」
早期離職を防ぐ特効薬はありません。
応募者も企業も、
正直に向き合い、
すべきことを粛々と行う。
そして施策を計画に落とし込み、
PDCAで回し続けること。
これが王道です。
早期離職対策は、単なる人事施策ではなく、
ガバナンス強化と業績向上につながる経営テーマです。
ぜひ一度、自社の採用・定着プロセスを見直してみてはいかがでしょうか。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井でした。
次回は、人生百年時代における中高年のスポーツの効用について考えてみたいと思います。
ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント
髙井 清司
▶髙井 清司 先生
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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント
安田真浪
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