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2025.11.07 松尾 朋虎 | ダイバーシティ・コミュニケーション

[26] 「飲みにケーション」より、“目的型コミュニケーション”を。~初の女性首相誕生から考える、リーダーシップの新しい形~

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラストの専門家 指導・育成コミュニケーション能力トレーナー松尾朋虎先生ブログ

第26回テーマは「「飲みにケーション」より、“目的型コミュニケーション”を。~初の女性首相誕生から考える、リーダーシップの新しい形~」です。

 

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こんにちは、指導・育成コミュニケーション研修を担当しています、松尾朋虎です。

 

 

20250207_コミュニケーションと需要の重要性

 

 

先月、日本で初めて女性の内閣総理大臣が誕生しました。

歴史をさかのぼれば、天皇ではない立場で政権を担った女性として記録に残るのは、鎌倉時代の北条政子。つまり、実に800年ぶりの「女性トップ」の誕生です。

G7諸国の中で女性首相が存在しなかったのは、日本とアメリカだけだったといいます。そう考えると、この出来事は「ガラスの天井を突き破った」歴史的な瞬間でもあります。

 

「つきあいの悪い人」から「タフな交渉家」へ

高市早苗首相は、もともと“政策オタク”として知られています。

飲み会に誘われても勉強を優先し、「つきあいの悪い人」と言われていたそうです。政治の世界では人脈や根回しが重視されるため、彼女のようなタイプは孤立しやすい。実際、初めて総裁選に出馬したときも、日頃の「付き合いの悪さ」がネックになったとも伝えられています。

 

しかし、女性という立場では「お酌係」を求められる場面も多く、昭和的な男性社会の政治界では、きっと居心地の悪さも感じていたでしょう。

私自身、昭和時代にOLをしていた時期がありました。同じ仕事をしていても、男性社員との給与差があり、休憩時間には同僚の男性がタバコを吸う横で、私はお茶くみをしていました。あの頃の職場の空気を思い出すと、彼女が「飲みの場に参加しなかった理由」も、何となく理解できる気がします。

 

「飲みにケーション」がなくても信頼は築ける

面白いのは、彼女が首相になった今、世界各国の首脳たちと堂々とコミュニケーションを取っていることです。

トランプ大統領でさえ「高市氏はタフな交渉をしてくる」と語っていました。つまり、単にフレンドリーな関係ではなく、目的を明確にした上での“成果型コミュニケーション”を実践しているのです。

人事でもその姿勢は徹底しています。

議員一人ひとりの経歴、答弁回数、政策実績、専門分野まで徹底的に調べ、慣例に縛られない「適材適所」の人事を行ったと言われています。

この徹底ぶりは、まさに「勉強の成果」であり、努力で築いた信頼の証でしょう。

“政策オタク”が“国家の司令塔”として活躍できているのは、知識と行動、そして目的意識が明確だからです。

 

信頼関係をつくる「目的型コミュニケーション」

私もコミュニケーション研修の講師をしていますが、実はお酒が飲めません。

そのため、いわゆる「飲みにケーション」の経験はほとんどありません。

それでも、共にプロジェクトを成功させるための信頼関係を築くことはできます。

大切なのは、仲良くなること自体ではなく、「何のために関わるのか」を共有することです。

仕事で人と親しくなると、どうしても「なあなあの関係」になりやすく、言うべきことが言えなくなったり、嫌われたくない気持ちから遠慮が生まれたりします。

結果として、目的がぼやけ、チーム全体のパフォーマンスも下がってしまう。

コミュニケーションとは、単に“関係を良くする技術”ではなく、目的を共有し、共に成果を出すための戦略です。

だからこそ、「話しやすさ」だけでなく「言いにくいことを言える関係」をつくることが、信頼構築の本質なのだと思います。

 

「適材適所」は、相手を知る努力から生まれる

高市首相の人事戦略にも通じますが、適材適所の判断には「相手を知る努力」が欠かせません。

その人の得意分野、動機、価値観を理解してこそ、効果的なチームビルディングができます。

職場でも、「あの人はこういうタイプだから」と早合点してしまうことがありますが、それでは相手の可能性を狭めてしまいます。

表面的な印象よりも、「この人は何を目指しているのか」「どうすれば力を発揮できるのか」を探る姿勢こそ、真のコミュニケーションです。

 

時代が変われば、コミュニケーションの形も変わる

昭和の時代は、「黙って俺の背中を見て覚えろ」という文化でした。

令和の今は、「説明されないとわからない」「対話して理解したい」という文化に変わっています。

どちらが良い・悪いではなく、時代と共に“伝え方のスタイル”が変化しているということです。

そして、その変化を理解し、相手に合わせて表現を工夫する。それが、現代のリーダーシップに求められる資質です。

 

高市首相の姿勢は、まさにこの変化を体現しています。

「飲みにケーション」をしなくても、相手を尊重し、明確な目的を持って関われば、信頼関係は築ける。

それを、彼女は行動で証明しているのではないでしょうか。

 

最後に

私たちの研修でも、「コミュニケーション=話す力」ではなく、「相手と目的を共有する力」を重視しています。

それはリーダーに限らず、どんな職場にも必要なスキルです。

“飲みにケーション”ができなくても構いません。

大切なのは、“目的型コミュニケーション”を意識し、相手との信頼を築くこと。

お互いの違いを認め合い、力を合わせて成果を生み出す。そこにこそ、これからの日本のリーダー像が見えてくる気がします。

 

今日も一日、目的を意識したコミュニケーションで、良い関係を築いていきましょう。

 

指導・育成コミュニケーション能力トレーナー / 演劇人

松尾 朋虎

 

松尾 朋虎 先生 プロフィール

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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント

安田真浪

 

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