2025.09.26 髙井 清司 | ガバナンス・コンプライアンスとは
みなさんこんにちは、安田です。
トライアングル・トラスト専門家 ガバナンスコンサルタント髙井清司先生ブログ
第36回テーマは「良い「面談」を実施するには」です。
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先回は、会社の経営改善や職場環境の改善について“人”にスポットを当てて持論を述べてみました。今回は、やる気がアップするのに効果が出るような「面談」について述べたいと思います。私は、組織の一員だった現役の頃、上司から必ず、年に3回の「面談」をしてもらっていましたし、中間管理職になった後も部下との「面談」、上司との「面談」を大切にしていました。今思うと、「面談」は、近すぎず遠すぎず、適切な距離感を保ちながら、ビジネスマンとしての良いコミュニケーション能力を育成するのに有効な手段だと思っています。読んで頂いている皆さんは部下や上司との「面談」をされているでしょうか。「面談」の方法にこれだ!という正解はないと思いますが、こういう「面談」はいかがでしょうかといった私の意見をお届けしたいと思います。中間管理職の課長にスポットを当てて書いてみます。ご参考になれば有難いです。
≪1.いつ面談するの?≫
●課長クラスと面談する時は、「課長としての業務目標に向けての活動内容や目標達成の為の上司からのアドバイスを行うこと」と「部下の人材育成をどう行っているかを確認すること」が主な内容だと思います。そして、その内容に基づいて、「業績評価」を実施することになります。
●面談の実施時期ですが、決算年度が4-3月であれば、通常、3月末までに会社や部署の年度計画が承認されていると思います。それに基づき、部や課の計画や目標が決められているので、4月上旬に面談をするのが望ましいと思います。面談の回数ですが、年度計画の内容も含めて4月上旬、結果見込みを踏まえて業績評価の為に、3月中旬だ妥当だと思っています。期首(4月上旬)、期末(3月中旬)の面談ということですね。ただでさえ多忙な時期なので、期首、期末の面談を4月上旬に合体して実施するのもありかも知れませんね。加えて、私は、10月ごろに自主的に中間面談もしていました。それによって、活動の軌道修正の相談やアドバイス、激励が出来るからです。一人1時間程度の面談ですが、モチベーションアップや目標達成の為に、私は、「面談」が有効な手段だと手段だと思っていましたし、面談をされている部下の方も是非、継続してほしいという意見はもらっていました。是非、「面談」の実態にメスを入れられたらいかがでしょうか。
≪2.面談の準備は何をしておくの?≫
●面談の目的の一つに「業績評価」もあります。多くの会社では、面談に際して事前準備として、「目標管理カード」や「私の目標」といった帳票に記載した上で面談することにしていると思います。3月末までの会社全体、各部の年度計画報告会等でトップ承認された後、面談準備で帳票を作成する訳ですから大変忙しい日々だと思いますが、これをきちんとするかどうかは、中間管理者の経営マインドのレベルアップに大変効果があると思っています。中間管理職のレベルが上がると当然、部下のメンバーのレベルも上がりますからね。
●面談時に私は、質問として目標達成の活動内容を5W1Hで説明してもらうようにしていました。ヒトによっては、分かり易かったり、理解できなかったり千差万別。分かり易い説明は助かりますね。難しいことを平易に説明するのは大変な才能だと思います。簡単なことを難しく説明する人は多いですが、簡単に説明してくれることは報告を受ける側としては大変有難いです。では、どうやって訓練すればいいでしょうか。訓練すれば上達するのでしょうか。これは、Yesです。私は、部下の人たちに、5W1Hを念頭に置いて、平易な短文で書く訓練をしてもらってました。意外に効果があると思います。お試しになってはいかがでしょうか。
≪3.具体的な質問はどういうことを聞きますか?≫
●中間管理職は、面談を上司の部長や担当役員から受けるのと部下の面談で質問するのと両面あります。面談を受ける場合、課長ですから部としての業績を良くする、目標を達成するために何をするかが質疑の中心になるでしょう。そこで、「これで実施してください。」と上司から言ってもらえれば期首面談は〇ですね。そして、さらに良くなるような上司のアドバイスを引き出せるよう進めると◎だと思います。上司との連携も期待できるのではないでしょうか。私のイメージとして、中間管理職である課長クラスに対しての質問を書いてみました、ご参考になれば幸いです。
【中間管理職との面談時の上司の質問例】
1.あなたの部における仕事は何ですか?具体的にどういう立場ですか?あなたの課の運営(日頃の活動、目標達成に向けた施策等)について説明ください。
2.会社ではPDCA浸透を重要課題にしています。ご理解されているPDCAについて、あなたの活動を説明ください。
3.年度計画におけるあなたの目標はなんですか?達成状況をどう把握し、どう評価しようとしていますか?
4.直接の部下は何人ですか?そのあなたの部下について伺います。どんな人材育成をしています?モチベーションアップや改善意欲を向上させる為にどんなようなことをされていますか?しようと思っていますか?
5.今から5~10年後をイメージしてください。どうなりたいと考えていますか?その将来のなりたい姿を実現する為に何をどうしていこうと思っていますか?
6.困っていることはありますか?
7.会社への要望や希望はありますか?
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●限られた時間ですので、聞きたいことを全て、うまく聞き出せるよう、時間配分には注意が必要です。また、「目標管理カード」は事前に提出してもらい、熟読しておくといいでしょうね。面談の前に質問を用意しておくことも大切です。それと、最後に「面談」をより充実させる「ヒケツ」を追記しておきたいと思います。部下との面談では業績評価というより仕事がうまくいくような助言や困ったことに対して相談に乗るようなことが求められていると思っています。つまり、部下の育成のウェイトが大きいということです。この3つのヒケツは、面談の極意というか私の思う3つのヒケツを紹介しましょう。
【3つのヒケツ】 ヒケツ1:部下から信頼される(①自分を知ってもらう、②部下に興味を持つ、③自分の行動をただす) ヒケツ2:部下のやる気を引き出す(①仕事を任せてみる、②話を聴く、③部下をほめる、部下を叱る) ヒケツ3:部下を粘り強く育成する(①可能性を信じる、②継続する、③あきらめない)
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いかがでしょうか。このヒケツはポイントだけというか骨だけを書いています。それに肉付けするかはお読みいただいた皆さんです。 皆さん、それぞれのオリジナルの「ヒケツ」 を作っていただくと強い武器になるでしょうね。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。今回は、会社をより良くするような「面談」について詩論を書いてみました。面談について見直してみようと思われたなら、大変嬉しいです。次回は、「面談」を実施した後の「業績評価」について制度、ルールの整備も含めて述べたいと思います。ご期待ください。ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井でした。
ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント
髙井 清司
▶髙井 清司 先生 プロフィール
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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント
安田真浪
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