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2024.09.12 ガバナンス・コンプライアンスコンサルティング中堅企業五人衆内部統制課題解決

【ニューリーダーを育てる五人衆㊽】ガバナンス・コンプライアンスとは⑪

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラストのスペシャル専門家チーム「五人衆」ブログ、

今回は「内部統制」担当のガバナンスコンサルタント 髙井清司先生の第11回です。

テーマは「連結経営・グループ経営」です。

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ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井です。

今回は、「連結経営・グループ経営」についてお話しします。

馴染みのない方もみえると思いますので、情報の整理をしておきましょう。

 

20240912_212番_グループ経営

 

 

▶ 「“連結経営”とは、親会社と子会社、さらには関連会社を含め、企業がグループ全体を一つの組織として連結させ

経営すること。」とあります。

 

連結経営が重要視されるようになったのは、2000年に “連結会計制度” が導入されたからです。

“連結経営制度” とは、親会社だけでなく企業グループ全体が、さも一つの会社のように決算することで、それを義務

付けさせました。なぜ、連結経営が必要なのでしょうか。

私は、“事業の最適” の為に、必要だと思っています。それが私の持論です。親会社が多くの事業を手掛けている場合、

限られた経営資源をどう使うか、どっちの事業を優先するのか等、経営判断を迷うことは多々あります。

それを “最適な” 方針や決定に誘導するのが連結経営の連結会計だと思います。どっちがいいのかの判断も十分な検討

をする道具が連結管理会計です。“事業の最適” と申し上げました。

昔、海外に進出したり海外で生産し始めた頃は、まず海外本部が出来て、事業の採算等、事業部と連携せず海外本部

だけでやっていたことがどこの会社でもありました。そうなると組織も事業部と海外本部と違うので、国内、海外で

同じものを造っていても、進め方がちぐはぐで“事業最適”ではないことが多く、連結経営への移行はあるべき姿への

必然だったと思っています。

 

 

▶ 連結決算は全ての会社が行わねばならないのでしょうか。

 

連結決算は、上場している会社は必要ですが、上場していない中小企業は義務ではありません。しかし、親会社に

連結決算の義務がある場合、連結でメリットがでるように子会社にも期待することは多くあります

その為に、グループとしてのフィロソフィーとかビジョンでの心合わせが重要と認識しています。

親会社はその心合わせの為に、色々な仕掛けや働きかけをしていると思いますが、皆さんの会社ではどうでしょうか。

グループ経営という認識で、自分の会社のあるべき行動を見直してより親会社の期待に沿う施策を積極的に実施する

ことで、親会社からも有難がられ、より成長のチャンスが得られるかもしれません。

 

 

▶ ここで、決算についても少し触れておきましょう。

 

皆さんの会社の年一回の決算は必須で、財務会計と言われます。一方、親会社から所謂管理会計を導入されている会社

や企業グループも多いですね。管理会計は会社ごとや企業グループごとに状況は異なりますが、損益計算書だけでなく

キャッシュやバランスシートも重要な物差しにしています。その物差しが次の3つの財務諸表です。

 

① 一定の経営成績(フロー)を把握するための「損益計算書(P/L)」
② 一定時点の財務状況(ストック)を把握するための「貸借対照表(B/S)」
③ 資金収支を把握するための「キャッシュフロー計算書(C/F)」

 

このブログでは、これらの財務諸表については皆さんの会社には経理部に財務諸表の担当の方がみえると思いますので、

詳しくは取り上げませんが、これらの指標(P/L,B/S,C/F)を活用し、事業の最適の為の意思決定をスピーディに行う

ことが望ましい姿です。

 

 

▶ では、ここまでの話を何をすべきかというポイントでまとめてみます。

 

ⅰ.皆さんの会社について親会社の「連結経営・グループ経営」の方針、フィロソフィー、 

 ビジョン等を確認し、会社の施策が妥当かどうか点検したらどうでしょうか。

ⅱ.ガバナンスは、単独であろうが、連結でも考え方は一緒です。PDCAを会社ごと回すか、 

 グループで回すかの違いです。

 

まあ、その違いが仕組みづくりは、大変なんですけどね。

その点検で、会社のミッション、役割分担、グループ(親会社)への貢献、PDCAの回し方等を見直すことが大切です。

連結経営においては、一般的に、フィロソフィーの内容や仕事の進め方については、親会社主催の説明会や解説書はある

と思いますので、皆さんの会社でも、浸透のために社内での徹底も必要ですね。

 

 

▶ 今まで、連結経営のアウトラインを簡単に述べてきました。では、連結経営におけるグループ会社の役割を果たして

いるかの確認・検討等の点検はどういうステップでするのでしょうか。私のお勧めの進め方や点検の流れについて述べて

おきましょう。

 

以下です。

 

1.組織(グループ経営の浸透、組織体制、意思決定システム、ガバナンスの仕組み)
2.方針・経営各体系(方針体系の体系、長期方針、年度計画、PDCA)
3.業績管理(業績管理体系、目標づくり、フォローアップ体系、業績評価と人事制度)
4.グループ管理会計制度
5.グループ内取引価格
6.親会社が持つ権利、グループ会社の役割・権利

 

1~6をざっと見るとこういうことかぁと皆さんの馴染みのある単語が並んでいますね。

親会社が目指している “より良いグループ経営” の為に、皆さんの会社が貢献してくれていると評価されることは、皆さん

の会社にとって大変いいことですよね。現在の状況がいいかどうか、もっと良くするためには何をすべきかを検討すること

は大切です。その為に現状を総点検してみませんか?いつでもお手伝いできますよ。

尚、4.~6.は連結経営特有です。

ここまで連結経営のマネジメント体系(組織、仕組み、システム等)を仲間と創り上げた私の経験からお話ししました。

参考になったでしょうか。では、最後に次回の予告をしておきます。

 

 

前回、私は連結経営に移行する為に、今までの組織、戦略、システムを変革する期間限定プロジェクトの責任者をやって

いました。その50人の仲間と協力しながら検討した連結経営プロジェクトですが、解散式のセレモニーで一人ひとり話

をしてもらいましたが、湯水の如く、話が出て、苦労もあったけど、いいプロジェクトだったなあとリーダーとして感心

しました。そこで、それを文章にしてほしいとお願いしたところ、全員が是非!書きたいということで結果、立派な冊子

が完成し、私の宝物の一つです。メンバー全員も宝物のはずです。私は、大きな仕事が終わると、まとめとして小説風な

書き物にすることが多いのですが、連結プロジェクトでもより正しく社内に浸透させたいという気持ちから、小説っぽい

ものを書いていました。

髙井オリジナルの架空の会社、架空の主人公、橘浩平が連結経営を実践する物語の一部を次回紹介します。

ご期待ください。

ガバナンス・コンプライアンス担当講師の髙井でした。

ありがとうございました。

 

 

ガバナンスコンサルタント / 語り合うコンサルタント

髙井 清司

 

▶髙井 清司 先生 プロフィール

講師紹介

 

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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント

安田真浪

 

 

 

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