【技術・開発とは⑫】バックキャストとフォアキャスト

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2024.10.03 コンサルティング下　俊久中堅企業五人衆技術開発課題解決

【技術・開発とは⑫】バックキャストとフォアキャスト

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラストのスペシャル専門家チーム「五人衆」ブログ、

今回は、「技術・開発とは」第１２回、テーマは『バックキャストとフォアキャスト』です。

企画・開発コンサルタント　下俊久先生が担当です。

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こんにちは、企画・開発コンサルタントの下（しも）です。本日もよろしくお願いいたします。

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▶バックキャストとフォアキャスト

研究開発において、計画立案は最も大事なところと言ってよいと思います。

では、その計画はどのように立てるのでしょう。

バックキャストとフォアキャストという考え方がよくつかわれます。

一般的にはバックキャストは、将来のある地点で目標が達成されたと仮定して、達成された地点からそこまでの道程を計画する考え方。

そしてフォアキャストは、現在地点から、将来のゴール地点に向かって進む道を計画する考え方と言えます。

例えば、“2050年にCO2排出量をゼロにします”というこれまで経験したことのない目標を考えるなら、フォアキャストで考えるよりも、2050年での達成できた社会を想像したり、逆算して途中のマイルストーンを考える方が、適していると言えます。

逆に、ある程度プロセスが想像のつくもの、例えば類似の経験をしたことがある新規事業や開発案件などは、フォアキャストで綿密な計画を立てていくというのが適しています。

▶開発現場での考え方

一般論としては上述の通りなのですが、実際の開発の現場ではどう考えたらよいのでしょう。スタートは経験値のある開発はフォアキャストで、これまで経験したことのないチャレンジにはバックキャストで考えようというのは、最初の考え方としては良いと思います。

しかし実際にバックキャストで考え始めてみると、いつごろまでにどのようなコンセプトで、そしてどのような作り方でなど、バックキャストでブレイクダウンした目標をある期日に向けて、計画を立てる必要が生じてきます。その計画を立てるには、フォアキャストの考えが入ってきます。

また、フォアキャストで考えていても、この中間目標にたどり着いたときから振り返って、抜けもれがないか考えようとバックキャストの考えを取り入れて、完成させるなど、バックキャスト→フォアキャスト→バックキャストあるいは、フォアキャスト→バックキャスト→フォアキャストとキャッチボールをしながら計画を完成させるということになると思います。

▶横断歩道のわたり方

小学校に入学したての頃、交通安全の教育があって、横断歩道をわたるときは、“右見て、左見て、右見てわたってね”と教えられた方は多いと思います。

自分は、どうして右見て、左見て、右見てなんだろうとずっと腹落ちしていなかったのですが、免許を取るようになって、運転してみて初めてそうか、日本の車両は左側通行だからまず、近いところの右見て、左見て、右を見るのかと得心しました。右側通行の国に行ったら、これは、左見て、右見て、左見てにしないといけませんね。

▶考え方は臨機応変に

テーマによっては、先ほどの説明のようにバックキャストが適しているものもあるし、フォアキャストが適しているものもあります。その時の取り組むテーマによって入り口は、どちらから入っても、バックキャストとフォアキャストは行ったり来たり、考えを深めていけばよいのだということがわかります。

▶対立する言葉は考えを深めるチャンス

今回は、バックキャストとフォアキャストでしたが、先回ブログで触れた材料設計とプロセス開発、あるいは、ボトムアップとトップダウンのように対立する言葉は、振り返って考えてみると、どちらが良い悪いという判断ではなくて、ある状況下ではこちら側が優位であったり、相手の考えを取り入れることで、より良い考えにたどり着いたり、研究開発において、良いヒントがもらえることが多いと感じます。こういう言葉に出会ったら、二元論で判断せず、このような概念で見たらどうなるだろうと考えてみることをお薦めします。

企画・開発コンサルタント / あかりを灯す案内人

下俊久

▶下俊久先生　プロフィール

https://triangle-trust.jp/aboutus/lecturer/#shimo

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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント

安田真浪

▶YASUDA ISM（安田イズム）

※安田がプロデュースする取組み、考察ページです。ご参考までにお読みください。

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