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2024.07.04 イノベーション下 俊久中堅企業五人衆技術開発課題解決

【技術開発とは⑥】イノベーションに対する考えや気になるポイント

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラストのスペシャル専門家チーム「五人衆」ブログを、3月2日から公開しています。

今回は、「イノベーション支援」担当の企画・開発コンサルタント 下俊久先生の「技術開発とは」6回目です。

 

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こんにちは、技術・開発サポート担当の下(しも)です。

本日もよろしくお願いいたします。

今回からは、イノベーションに対する考えや気になるポイントなどを紹介していきます。

 

技術開発⑥イラスト_ACイ

 

未来予想図!

ドリカム(DREAMS COME TRUE)の未来予想図Ⅱの発表は、1989年11月22日発売のセカンドアルバム、ちょうど昭和から平成に変わった年でした。大きく時代が変わり始めたころ、昭和生まれの人には懐かしい歌ですね。

新規事業やイノベーションを伴う技術開発に取り組もうとすると、未来を描くことから始める場合が多いと思います。

最近のトピックは環境問題に対するアプローチが多いと思います。少し、これまでの経緯も含め振り返りますね。

 

 

地球温暖化に向けた世界の流れ

CO2削減を含む、地球環境の温暖化防止を図るために1997年に京都で開催された第3回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP3)で「京都議定書」が採択されました。先進国に対し1990年比で2008年~2012年に約5%の減少を義務付けました。このころから環境対応、CO2削減という方向に大きく舵が切られたように思います。その後2015年の第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で「パリ協定」が採択。世界は脱炭素化に向けて、より強く推進する方向に進み始めました。パリ協定では、日本も欧米と並ぶ高いCO2削減目標を提示しました。

 

 

日本の自動車産業政策と次世代自動車の普及状況

こうした世界の動きに連動するように、日本の自動車産業の分野では、経産省が2010年「次世代自動車戦略2010」、2014年には「自動車産業戦略2014」を策定しています。詳細は割愛しますが、ここで2020年の乗用車車種別普及目標(政府目標)が示されています。

一例を示しますと、次世代自動車※のうち、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車の普及目標2020年15~20%、2030年20~30%。策定された戦略は次世代自動車の普及を実現するために重点分野を定め、技術開発や技術の実用化・普及を推進するというものです。

少し答え合わせをしてみましょう。2020年電気自動車とプラグインハイブリッド自動車の販売台数は、一般社団法人日本自動車販売協会連合会の統計資料によると、

電気自動車:14,604台  プラグインハイブリッド自動車:14,741台

乗用車合計:2,478,832台 となっており、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車の占める割合は11.83%で、政府目標には未達

他の自動車を見てみると、次世代自動車のうち、ハイブリッド自動車は2020年政策目標、20~30%、実績は、920,275台となり、割合は37.13%目標を超えていました。

 

※次世代自動車は、ハイブリッド自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車、クリーンディーゼル自動車を示します。

 

 

未来は創るものか、与えられるものか

これらの結果から要因を考えることはとても大事なことですが、ここでは行いません。

2020年に市場に自動車として製品を出すためには、2010年には構想があり、2014年には開発の基本部分を終え、量産に向けた開発に進むという段階を迎えているはずです。

経産省が関係者や専門家らにヒアリングしつつ目標設定している時、各企業は技術開発のシナリオを描いていたと思います。何がボトルネック課題で、何が量産のための必要条件で、ここで示された目標は、どんな前提条件に従って作られたのか、考えたうえで、うまくいくシナリオやあまりうまくいかなかったシナリオも含めてリソーセスを投入していくのが各企業の技術開発戦略だと思います。

業界のこのような動きをみながら、自分たちが未来を創っていくという考えをもって、進めていかないと、そんなこと聞いてないよとはしごを外されてしまいます。ここで数字を大きく伸ばした企業は、上手に変化に対応しながら、技術開発(商品開発)を成功させたところだと思います。

 

 

▶確実な未来予想のために

今回の例は次世代自動車に関するお話でしたが、そのテーマに関わらず、様々な事業に対して調査会社やコンサル会社から将来の市場予測や、動向のレポートが報告されていると思います。

そのレポートを見たなら、なぜそのような結論を導いたのか、その結論に至るためにどのような仮説検証がなされているのか、聞けるところはきいて、聞けないところは考えてみてください。そのうえで、自分たちなりの未来予想図を作ることをお薦めします。

決して示された予想を鵜呑みにしてはいけません。

その未来予想図は、関係者とともに変えないところ、変わるかもしれないところ含めてしっかり共有して、腹落ちできるのがポイントです。

風向きが変わって、あたふたしていては、技術開発はうまくいきません。

 

DREAMS COME TRUEの未来予想図Ⅱの歌詞の最後は次のように締めくくられています。

ずっと心に描く 未来予想図は
ほら 思ったとおりに かなえられてく

(作詞作曲:吉田美和、1989年11月発売アルバム「LOVE GOES ON…」収録、「未来予想図Ⅱ」から引用)

 

 

企画・開発コンサルタント / あかりを灯す案内人

下 俊久

 

▶下 俊久 先生 プロフィール

https://triangle-trust.jp/aboutus/lecturer/#shimo

 

 

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トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント

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