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2024.04.27 イノベーションコンサルティング五人衆課題解決

【ニューリーダーを育てる五人衆⑮】技術開発とは②

みなさんこんにちは、安田です。

トライアングル・トラストのスペシャル専門家チーム「五人衆」ブログを、3月2日から毎週公開しています。

今日の担当は、「イノベーション支援」を担当する下 俊久先生です。

よろしくお願いいたします。

 

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こんにちは、技術・開発サポート担当の下(しも)です。

今月からMr.X改め下で活動いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 

3月23日のブログ、“技術開発とは”の中で、

技術開発で成果を出していくための「現状の問題」と「対応を考える切り口」について

経営者側、技術者側それぞれの視点で述べさせていただきました。

 

これから数回にわたって、

私が技術者として取り組んできた仕事をご紹介させていただこうと思います。

私のバックボーンを知っていただくとともに、そこでの経験から、

企業規模に関わらず、会社での技術開発技術者育成の参考になるところがあれば、

と思い書かせていただきます。

 

 

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新入社員の時の仕事は、その後の職業人生への影響が大きい

 

今回のお話は、入社直後、新入社員の時のお話です。

配属されて初めに取り組んだ仕事は、大なり小なりその人の職業人生に影響を与えます。

私の場合は、モノを評価するというお仕事でした。

 

入社後、配属されたのは実験課という部署でした。

今から、30年以上前の話になります。

そこでは、自動車関係の開発の仕事をしていて、

次の開発プロジェクトに向けて盛り上がっているタイミングでした。

 

担当したのは、部品評価と材料評価です。

 

当時の開発は、1次試作、2次試作、3次試作といった試作をしながら開発する

という流れで、今から比べればずいぶんのんびりしていました。

先輩から最初に指示された仕事は、評価計画を立てることです。

一覧リストから、部品ごとに評価項目を決めて、

部品評価や材料評価に使う実験に使うサンプルの形、量、ジグ(※1)、

そして日程計画を立てるというものです。

(※1)加工において工具を誘導したり、加工されるもの(ワーク)を固定したりするもの

 

ここで一番厄介なのが評価項目を決めるところです。

新しい部品では、どんな試験をどのような条件で行い、判定基準をどうするのか

ということを考えなくてはなりません。

それらを使用環境のストレスと実際に使用される期間、

その部品が機能を果たし続けることを確認するための試験方法・判定基準を決めて

一つ一つ確認していくわけです。

 

例えば、環境試験というものを考える場合、

評価する温度や湿度、そして時間はどうやって決めるのか、

そして何の物性を評価するのかということを考えます。

実際には、過去に同様な実績があればそれらの条件を参考にしますが、

その根拠はどこから来るのか、といったことを延々先輩と議論して、

これこれ、こういう考えでこの評価項目、試験条件にしましょうとすり合わせをしました。

 

配属されてしばらくした時に、新しい材料を使った部品開発があり、

接着剤で貼り合わせた部分がテンション(※2)をかけられて使用される、

性能上問題ないことを評価で明らかにするという仕事がありました。

(※2)伸長力加減装置

 

前述のように試験項目・条件を決める検討とともに評価ジグも考案・製作し、

テンションをかけた状態で実験ができるような工夫を行いました。

またデータを取得し、結果の考察を行い、設計部門と実際の製品に反映させるという

サイクルを回すということを担当者として、任されたのでした。

その仕事は、先輩の助けも得ながら、製品化に漕ぎ着けることができました。

発売されるとすぐに販売店に車を見に行きました。

自分が関わったものが製品になるのは、うれしく、誇らしげに感じられ、

仕事に対するモチベーションがあがったことを覚えています。

 

こういった経験が

その後のオリジナルな製品開発に活かすことができる素地となりました。

 

 

技術的な腹落ちするところまで、掘り下げることが大事

 

時代は違うので、同じことを同じ時間軸ではできませんが、

若い人には担当する範囲は小さくても一つ一つ技術的な意味を考え、

腹落ちした検討をしてもらい、

新しい製品を世の中に出していく(製品を出さなくても技術課題の解決によって

新たな価値を創造する)という仕事をやり切らせようという考えが

経験から得られました。

 

 

一連の仕事を区切りまでやることが達成感と仕事に対するモチベーションを向上させる

あなたが受けた仕事は、どんな小さな仕事でもあなたが最高責任者です!

 

 

メーカーにとって、技術開発は心臓部分です。

下先生の体験談ほか、参考にしてください。お楽しみに・・・

 

 

 

トータルプロデューサー / 課題解決コンサルタント

安田真浪

 

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