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2024.03.20 課題解決コンサルティングとは

ハラスメントを考える

みなさんこんにちは、安田です。

 

2024年に年が明けてから、「ハラスメント研修」についてのお問い合わせが増えています。

職場アンケートで、若手社員から上司の「ハラスメント」に対する声が上がっているそうで、

会社としては「ハラスメント撲滅」に向けて、しっかり教育をしたいというのが目的でした。

 

では、職場でどういうことが実際に起こっているのでしょうか?

 

例えば・・・

・上司が気に入らないことがあると、声を荒げる

・上司に業務改善の提案をすると、余分なことをしたと目をつけられる

・ある要望を上司に出したが、それに対する回答をもらえず、うやむやにされる

・メールでの追及、叱責を他の社員にCCまたはBCCで送付された

など

 

こちらは、実際に現場でお聞きした事実です。

 

一般的に、「ハラスメント」が職場で起きている、という場合の対処方法として

「ハラスメント研修」の受講があります。

 

「ハラスメント」研修の内容は・・・

・「ハラスメント」の定義

・「6つの行為類型」の理解

・「ハラスメント」となるステップの理解

・「ハラスメント」傾向、ハラスメントになりやすいタイプ

法律リスク

・実際の裁判事例

・ハラスメントへの対応方法

 

この様な内容が一般的です。

 

会社が「ハラスメント研修」を依頼いただくときに、目的として挙げられるのが

「ハラスメントかどうかの境界線を教えて欲しい。どこまでがセーフで、どこからアウトか」

以前は、事前打ち合わせでこの様な要望を聞いたものです。

しかし、昨今は違ってきました。

 

「ハラスメント」があると、せっかく採用した若手社員が辞めてしまう。若手がリーダーになりたがらない。なんとか、ハラスメント系社員を改心させたい・・・」

この様な要望に変わりました。

 

「会社はハラスメントを許さない」といったトップメッセージを、会社がいくら掲げても、

本当に撲滅したいのか、

それは何のためにそうしたいのか・・・

世間体のためか、先に書いた理由の様に若手社員の離職を減らしたいためなのか・・・

 

わたくしは、そもそも・・・ということでは、ハラスメントをなくしたい理由、目的が重要と考えます。

好ましいのは、多様性の時代に、年令の高い方も、若手も、役職者も、一般社員も・・・

会社で働いているすべてのひとびとが「快適な職場」になるためには、

「ハラスメント」は論外です。

職場が「快適」であれば、ひとの生産性が向上します

みなやりがいを持って仕事に打ち込みます。

そこでは、さまざまな相乗効果、変革が生じます。

イノベーションです。

そういった職場づくりをめざすことが重要です。

 

厚労省の「明るい職場応援団」サイトで、「明るい職場」をめざすために取り組むべき事を紹介しています。

https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/

 

ここで、データが少し古いですが、2021年に厚労省が公表した「職場ハラスメントに関する実態調査報告書」(調査対象:全国の 20~64 歳の男女労働者 8,000 名)を見ていきたいと思います。

https://www.mhlw.go.jp/content/11910000/000775799.pdf

 

▶パワハラ、セクハラおよび顧客等からの著しい迷惑行為について

1.過去3年間での勤務先での経験有無・頻度

【一度以上経験した者の割合】

パワハラ・・・31.4%

顧客等からの著しい迷惑行為・・・15.0%

セクハラ・・・10.2%

【パワハラ経験 割合】

2021年度・・・31,4% ※2016年度から1.1ポイント減少(32.5%)

【パワハラ経験 男女別、過去3年間経験者割合】

男性・・・33.3%

女性・・・29.1%

【パワハラ経験 業種別】

1位:電気・ガス・熱供給・水道業(41.1%)

2位:建設業(36.2%)

3位:医療、福祉(35.5%)

4位:生活関連サービス業、娯楽業(35.2%)

【パワハラ経験 従業員規模別】

1位:100~299人以下の企業(36.3%)

2位:300~999人以下(33.2%)

3位:1000人以上(32.8%)

4位:99人以下(30.0%)

 

【セクハラ経験 男女別】

女性:12.8%

男性:7.9%

【セクハラ経験 業種別】

1位:生活関連サービス業、娯楽業(15.0%)

2位:電気・ ガス・熱供給・水道業(14.0%)

3位:不動産業、物品賃貸業(14.0%)

4位:運輸業、郵便業(13.4%)

【セクハラ経験 従業員規模別】

1位:100~299人以下 (12.4%)

2位:99人以下(10.5%)

3位:300~999人以下(10.3%)

4位:1000人以上(9.0%)

 

2.過去3年間に受けたハラスメントの内容

【パワハラ】

1位:精神的な攻撃(49.4%)

2位:過大な要求(33.3%) ※男性に多い

3位:の侵害(24.0%) ※女性に多い

4位:過小な要求(21.2%)

5位:人間関係からの切り離し(20.5%) ※女性に多い

 

【セクハラ】

1位:性的な冗談やからかい(49.8%) ※女性に多い

2位:不必要な身体への接触(22.7%) ※女性に多い

3位:性的な事実関係に関する質問(20.0%)

4位:食事やデートへの執拗な誘い(17.6%) ※女性に多い

5位:性的な言動 に対して拒否・抵抗したことによる不利益な取扱い(13.9%) ※男性に多い

 

【顧客等からの著しい迷惑行為】

1位:長時間の拘束や同じ内容を繰り返すク レーム(過度なもの)(52.0%)

2位:名誉棄損・侮辱・ひどい暴言(46.9%)

3位:著しく不当な要求(金品の要求、土下座の強要等)(24.9%) ※男性に多い

4位:脅迫(14.6%)

5位:暴行・傷害(6.5%)

 

3.ハラスメントの行為者(過去3年間)

【パワハラ】

1位:上司(役員以外)(67.9%)

2位:会社の幹部(役員)(24.7%)

3位:同僚(18.5%)

 

【セクハラ】

1位:上司(役員以外)(55.2%)

2位:会社の幹部(役員)(21.6%)

3位:同僚(21.0%)

 

4.顧客等からの著しい迷惑行為

【対象者】

1位:顧客等(患者またはその家族等を含む)(77.1%)

2位:取引先等の他社の従業員・役員(27.7&)

【対応(過去3年間)】

1位:上司に引き継いだ(36.6%)

2位:毅然と対応した(32.6%)

3位:謝り続けた(32.3%)

4位:何もできなかった(20.8%)

5位:要求に応じた(9.3%)

 

5.ハラスメントを受けたことによる心身への影響(過去3年間)

【パワハラ】

1位:怒りや不満、不安などを感じた(70.8%)

2位:仕事に対する意欲が減退した(62.0%)

3位:職場でのコミュニケーションが減った(36.8%)

4位:眠れなくなった(23.1%)

5位:通院したり服薬した(9.8%)

6位:会社を休むことが増えた(9.4%)

 

【セクハラ】

1位:怒りや不満、不安などを感じた(54.1%)

2位:仕事に対する意欲が減退した(35.4%)

3位:職場でのコミュニケーションが減った(27.1%)

4位:眠れなくなった(13.6%)

5位:会社を休むことが増えた(8.2%)

6位:通院したり服薬した(7.1%)

 

【顧客等からの著しい迷惑行為】

1位:怒りや不満、不安などを感じた(67.6%)

2位:仕事に対する意欲が減退した(46.2%)

3位:眠れなくなった(13.8%)

4位:職場でのコミュニケーションが減った(12.4%)

5位:会社を休むことが増えた(4.9%)

6位:通院したり服薬した(4.3%)

 

6.ハラスメントを受けた後の行動

【パワハラ】

1位:何もしなかった(35.9%)

2位:社内の同僚に相談した(22.0%)

3位:社内の上司に相談した(18.1%)

4位:家族や社外の友人に相談した(17.9%)

5位:会社を退職した(13.4%)

 

【セクハラ】

1位:何もしなかった(39.8%)

2位:社内の同僚に相談した(17.9%)

3位:社内の上司に相談した(16.8%)

4位:社内の相談窓口に相談した(9.2%)

5位:人事部等の社内の担当部署(相談窓口を除く)に相談した(9.8%)

 

【顧客等からの著しい迷惑行為】

1位:社内の上司に相談した(44.5%)

2位:社内の同僚に相談した(27.7%)

3位:何もしなかった(21.1%)

4位:人事部等の社内の担当部署(相談窓口を除く)に相談した(8.2%)

5位:社内の相談窓口に相談した(8.0%)

 

7.ハラスメントを受けて何もしなかった理由

【パワハラ・セクハラ】

1位:何をしても解決にならないと思ったから(67.7%)

2位:職務上不利益が生じると思ったから(22.6%)

3位:何らかの行動をするほどのことではなかったから(20.7%)

4位:職場の上司や同僚との人間関係が悪くなることが懸念されたから(13.6%)

5位:パワハラについて相談しにくい雰囲気があったから(11.8%)

 

【顧客等からの著しい迷惑行為】

1位:何をしても解決にならないと思ったから(57.4%)

2位:何らかの行動をするほどのことではなかったから(31.3%)

3位:職務上不利益が生じると思ったから(10.76%)

4位:相談しにくい雰囲気があったから(7.9%)

5位:相談できる窓口や担当部署がなかったから(6.2%)

 

8.勤務先はあなたがハラスメントを受けていることを認識していたか

【パワハラ】

認識していた・・・34.4%

認識していなかった・・・65.6%

【セクハラ】

認識していた・・・30.2%

認識していなかった・・・69.8%

【顧客等からの著しい迷惑行為】

認識していた・・・57.3%

認識していなかった・・・42.8%

 

9.ハラスメントを受けていることを認識した後の勤務先の対応

【パワハラ・セクハラ】

1位:特に何もしなかった(47.1%)

2位:あなたの要望を聞いたり、問題を解決するために相談にのってくれた(28.0%)

3位:あなたに事実確認のためのヒアリングを行った(21.4%)

4位:行為者に事実確認を行った(9.7%)

5位:あなたの上司、同僚や部下に事実確認を行った(9.0%)

6位:相談したことを理由としてあなたに不利益な取扱い(解雇・降格・減給・不利益な配置転換など)をした(8.1%)

 

【顧客等からの著しい迷惑行為】

1位:あなたの要望を聞いたり、問題を解決するために相談にのってくれた (48.6%)

2位:あなたに事実確認のためのヒアリングを行った (32.2%)

3位:特に何もしなかった (19.4%)

4位:行為者に対し、出入り禁止等の対応をした(9.3%)

5位:自社従業員に著しい迷惑行為を行った相手先企業に事実確認を行った(5.1%)

6位:相談にのってくれなかった(4.2%)

 

 

以上、この結果をみなさんはどのように分析しますか?

 

まずは下から見て、会社の対応ですがいかがでしょうか?

【パワハラ・セクハラ】について、1位が「特に何もしなかった」が約5割です。

6位の「相談したことを理由としてあなたに不利益な取扱い(解雇・降格・減給・不利益な配置転換など)をした」については、

8.1%ということは、10人中1人は不当扱いを受けたということです。

【顧客等からの著しい迷惑行為】含め、原則事実確認止まりという感じです。

 

おわかりのように、ハラスメントは、「組織」において発生している「問題=事実」の中の1つです。

それ以外にも、さまざまな問題が起きていると思われます。

 

このように、「リスクアセスメント」や「ガバナンス」、そして「業務改善」含めての課題解決がうまく機能がしていない

『組織』のあり方に、問題があるわけです。

 

組織が本来あるべき姿になるためには、ハラスメントに限らず職場で今起きている出来事を

職場のメンバー全員が共有(現状把握)をすることが大切です。

そのうえで、そういった不具合が起きている源(根本的な原因)を探って、

それを解決するためには何をすべきか、を社内で話し合い解決策を決め実行する。

 

以上のように、

「ハラスメント」は、ストレートに「ハラスメントをしてはいけませんよ」と、

ハラスメントについて学んでそれが起こらないための教育を行うことではなく、

ハラスメントを含めた自社の現状把握から取り組むべき課題の特定をし、

その課題解決に向けての学びを行うことが本筋です。

 

例えば・・・

 

1.組織がうまくまわらない、機能していないのが原因で、その根幹が、管理職の指導力不足であれば、

指導力を高めるための教育を行う。

 

2.組織でうまくコミュニケーションが取れていない、意思疎通がうまくいっていないのが原因であれば

コミュニケーションを図る教育を行う。

 

3.そもそもベクトルが合っていない、ということであれば、「目的」をきっちりと合致する教育、

目的とは「企業理念」であったり、「パーパス・バリュー」であったり、「ミッション」であったり、

はたまた「事業計画」であったり。

その大切な目的が共有出来ていない原因を押さえながら目的共有を行う。

 

4.古い社風が原因なら、どういう会社であるべきかを社員全員で意見出しをする。

 

このように、ハラスメントはひとつの症状と見て、その根幹を特定して、その解決に見合った教育

順に行っていく。但し、会社は社員の会社ですから、社員が気づき、自分たちの手で良くしていこうという動機づけも大切ですね。

 

「ハラスメント」に心当たりのある方は、

「組織形成三原則 『目的共有~意思疎通~協働意識』」を自社と照らし合わせてみてください。

ここから自社の課題解決を進めて、経営陣から一般社員まで、「快適な職場」となる会社づくりを

自分たちの手で取り組んでいただきたいです。

 

 

課題解決コンサルタント

安田真浪

 

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