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2022.11.14 キャリア意識形成学び直し社会人基礎力課題解決起業家教育

【社会人基礎力とは③】職業的発達にかかわる諸能力「4領域8能力」

みなさんこんにちは、安田です。

 

【0089】「社会人基礎力」の続きを書いていきたいと思います。

2002年から経済産業省が「起業家教育」を学校教育へ導入を始め、その後2006年に「社会人基礎力」を発表しました。

文部科学省は2000年前より進路指導の見直しを行い、「キャリア教育」を導入しました。

「キャリア教育」について、

2006年頃に国立教育政策研究所がまとめた「職業観・勤労観を育む学習プログラムの枠組み」~職業的(進路)発達にかかわる諸能力の育成の観点から~ が、非常に参考になります。

この枠組みには、「職業的発達にかかわる諸能力」を「4領域8能力」としています。

まずはこちらを詳しく見ていきたいと思います。

 

【4領域】

人間関係形成能力

他者の個性を尊重し、自己の個性を発揮しながら、様々な人々とコミュニケーションを図り、協力・共同してものごとに取り組む

情報活用能力

学ぶこと・働くことの意義や役割及びその多様性を理解し、幅広く情報を活用して、自己の進路や生き方の選択に生かす

将来設計能力

夢や希望を持った将来の生き方や生活を考え、社会の現実を踏まえながら、前向きに自己の将来を設計する

意思決定能力

自らの意思と責任でよりよい選択・決定を行うとともに、その過程での課題や葛藤に積極的に取り組み克服する

 

いかがでしょうか、この4領域は、当時小学校から高校の総合学習の時間に教員が指導を行って、「職業観・勤労観」を育むことを目的としていました。そのためのプログラム開発を行い、弊社起業家教育プログラム「えんじぇるゲーム®」もお役立てしていました。

 

今、企業が社員に求めているものと、この4領域、ズレがないと思います。学校教育で取り組もうとしていましたが、新しい取り組みは、特に企業での勤労経験のない教員には難しかったかもしれません。また無理があったかもしれません。企業人も学校教育に深く関わりを持ち始めたのも、この頃だと推測します。

 

そして、この4領域は、さらに1領域ごとに2つの能力で構成されています。

人間関係形成能力】

▶自他の理解能力

自己理解を深め、他者の多様な個性を理解し、互いに認め合うことを大切にして行動していく能力

▶コミュニケーション能力

多様な集団・組織の中で、コミュニケーションや豊かな人間関係を築きながら、自己の成長を果たしていく力

情報活用能力】

▶情報収集・探索能力

進路や職業等に関する様々な情報を収集・探索するとともに、必要な情報を選択・活用し、自己の進路や生き方を考えていく能力

▶職業理解能力

様々な体験等を通して、学校で学ぶことや、今しなければならないことなどを理解していく能力

将来設計能力】

▶役割理解・認識能力

生活・仕事上の多様な役割や意義及びその関連性を理解し、自己の果たすべき役割等についての認識を深めていく能力

▶計画実行能力

目標とすべき将来の生き方や進路を考え、それを実現するための進路計画を立て、実際の選択行動等で実行していく能力

意思決定能力】

▶選択能力

様々な選択肢について比較検討したり、葛藤を克服したりして、主体的に判断し、自らにふさわしい選択・決定を行っていく能力

▶課題解決能力

意思決定に伴う責任を受け入れ、選択結果に適応するとともに、希望する進路の実現に向け、自ら課題を設定してその解決に取り組む能力

 

詳細は以上です。

この内容、4領域8能力が基礎学力と共にベースとなって、その上で専門知識、そしてさらに「社会人基礎力」という構図が好ましいのではと思います。

 

以前は、子ども達が先の4領域8能力を学ぶ世界がありました。それは、近所の子ども達との間のコミュニティです。小学校でしたら、1年生から6年生までの6学年、そこに幼児も含まれば10学年ほどのコミュニティがあったわけです。

そこで、今課題となっている「多様性」やそもそもの「自己理解」「他者理解」「相互理解」、そして「役割理解」といった各種理解や能力開発が行われてきたわけです。自然と身についたわけです。

ところが、そのような体験で学ぶ機会が減ったことから、社会人になって学び直しが必要となってきたわけです。

「社会人基礎力」の3つの能力「一歩前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」は、非常に的を得ています。「考え抜く力」は、「考える」ではなく、あくまでも「考え抜く」ことが大切なんです。

このような基礎力を今さらながらですが、社会人であろうが、学び直しを行うことが重要です。

 

みなさんは、どう思いますか?

 

さて、本題に戻って「社会人基礎力」ないしは「人生100年時代の社会人基礎力」ですが、

どうすればいいかというと、

1つの指標として自己分析したり、自社の課題、テーマとして取り組みを行っていくと良いでしょう。

仕事にはそれぞれ求められる能力があります。その能力に、3能力12要素を紐づけして、能力開発のための企画立案をし、プロジェクト実践でもって能力開発を行うことも良いでしょう。

大切なのは、「現状把握」をし、その中の問題点、その根幹にある課題を把握して、その課題解決のためには、何をすべきなのか、それはなぜ必要なのか、それを改善するとどういったメリットが望めるのか・・・

以上の様な形式で、思考能力を鍛えていくことがまずは一歩だと思います。

参考にしてください。

 

 

課題解決コンサルタント

安田真浪

 

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