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【企業様へ】売り手市場の中の人材確保について 執筆:宇野 幸穂 NPO法人E-JO(イイジョ)

トラインアングル・トラストとパートナー契約を結んでいるNPO法人 就職・求人サポートセンターE-JO(イイジョ)の代表である宇野 幸穂氏より、昨今の採用状況といかに採用を進めていくかについてのレポートをいただきましたので、掲載させていただきます。

 

ぜひ、採用活動へお役立てください。

 

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就職氷河期や7~8年前のリーマンショック時の有効求人倍率は1.2~1.3倍、売り手市場と言われている2019年卒の有効求人倍率は1.88倍となっています。バブル期の2倍を超えていた時よりも低いとはいえ、企業の採用意欲は高く人材獲得への危機感がますます高まっています。今では正社員が不足しているという企業も5割近い数字を示しています。また日本の生産年齢人口もこれから毎年減り続けるため、今では「採用氷河期」という言葉も目にするようになってきました。

 

各企業は人材をいかにして採用するか頭を悩ませています。学生や転職を考えている方にとってはこの環境が続くことを望んでいるかと思います。以前は誰でも入りたいような企業は就活サイトや合同企業説明会などで募集しなくても応募者は集まりました。最近は売り手市場の影響なのか、ライバル企業に人材が流れていかないようにするためなのか、大手企業といえども就活サイトの合同企業説明会に参加するようになってきています。

 

学生や転職者にとっては喜ばしいことですが、中小企業にとっては死活問題です。そんな中、どうやって新卒などを採用していったらいいかよく相談を受けます。すぐに効く特効薬はありませんが成功例を上げます。具体的には働いている従業員に対して、自社に興味がある人物が身近にいないかいろいろな人に声かけをお願いする。また採用できたら紹介者に報奨金を払う。社員の出身学校を調べ学校との繋がりを探す。ゼミの先生を紹介してもらう。その際はキャリアセンターにも顔を出し先輩社員がいることをアピールします。

 

特に新卒採用は会社説明会から始まりますのでその工夫も必要です。説明会では会社の自慢や耳障り良い話だけをするのではなく、自社の今の課題や仕事は厳しくて大変だけれど社員はやりがいを感じてくれている話など企業の正直な面を見せます。また社長セミナー、先輩社員との交流会、幹部による面接、社員による会社紹介ビデオなど、会社全体が採用に協力している姿を見せることで応募者も親しみを感じてくれるはずです。

 

売り手市場では、採用担当者だけが責任を持って採用活動するのは限界があります。社長が採用担当者を信頼して仕事を任せることはもちろん必要です。また会社全体で採用に協力することも欠かせません。そして人材を確保するために最も大事なことは、社長と採用担当者が“何がなんでも採用するんだ”という強い意志を持つことです。

 

 

執筆:宇野 幸穂
NPO法人 求人サポートセンター E-JO(イイジョ)代表

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